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向精神薬擬人化その11:ドグマチール
いきなり11に飛びます。理由は夏コミのネタ作り。

ドグマチールを向精神薬と思えない人は、(このブログは)難しい。

f0133373_1524229.jpg
ドグマチール。
一般名スルピリド。

内服の規格は50・50cap・100・200・
細粒10・細粒50と6つもあります。

愛称は「まち」。
規格に応じて適応が変わるという移り気な性格なので、
好奇心旺盛な女子高生という設定にしてみました。
髪は200、ベストは100、スカートは50のシートの色です。
頭につけてるのは旧藤沢薬品のロゴマーク。

いつもはメインの色イメージを決めてから
配色するんですが、ドグマチールは規格が多いので
節操のない色づかいです…。

食欲旺盛。いっつも何か食ってます。栄養は全て胸に行くと豪語してはばからず、
クラス一の巨乳設定。いろいろな生徒を敵に回してます。

ドグマチールカプセル型のバッグを肩からかけてます。
描いててちょっと自分も欲しくなりました。
アステラスに販促品として作って欲しいなぁ。

というか単にπ/(ぱいすら)を描きたかっただけちゃうか自分。



開発元はフランスのSESIF研究所。1953年にo-クロロプロカインアミドが
吐き気止めとして使える事を発見し、その誘導体を追求した結果、
1964年にメトクロプラミド(プリンペラン)を商品化しました。

ところがこの薬、精神的な食欲不振にも効くことがありました。
まぁ胃薬なので食欲を改善するのは分かる話ですが、
このときSESIFは全く別のことを考えました。

「この薬、上手くいじったら精神安定剤になるんじゃね?」

そこで方針を変更し、メトクロプラミドの基本骨格である
p-アミノ安息香酸をいじくりまくって出来上がったのが、
スルピリド、商品名ドグマチールです。少量で胃薬、
多量で安定剤になる非常に画期的な薬です。

人の脳には血液脳関門(BBB)と呼ばれる、脳細胞に余計な薬物が
入らないようにするための関所があります。

胃の働きを調節する延髄の化学受容器引き金帯(CTZ)という場所はBBBが弱いので、
少量のドグマチールはCTZに作用し、胃の働きを調節します。

しかし、多量にドグマチールを服用すると、その一部は固い
BBBをすり抜け、感情を調節する大脳辺縁系に到達します。
これにより、抗うつ作用とか抗精神病作用が出てくるわけです。

ドグマチールが世に出た当時は、抗精神病薬と言えば
ハロペリドール類とクロルプロマジン類、
抗うつ薬と言えば三環系しかない時代であり、
いずれも副作用のきつい薬ばかりでした。

そんな状況下、安全性が高く効果も早いドグマチールは
大変使いやすい薬として、あっという間に精神科治療の柱となりました。

ドグマチールのヒットに気を良くしたSESIFは、BBBの突破力をより高めた
バルネチール、エミレースなどを開発し、ベンズアミド系抗精神病薬という
ジャンルを不動のものとしました。

しかしBBBへの突破力を高めた結果、ハロペリドール類と同じような副作用が
頻出するようになったため、ドグマチール以外は余りヒットしませんでした。

時が経ち、抗精神病薬にSDA、抗うつ薬にSSRIという、副作用の少ない薬が
登場し始めると、ドグマチールの勢いも段々と衰退していきます。

安全性が高いとはいえ、ドグマチールにはプロラクチンというホルモンの
濃度が高くなりやすいという弱点があり、男性の性欲減退や乳汁分泌、
女性の肥満化など、生活上の不便性が問題化されていたのです。

今では、精神科におけるウェイトはそんなに高くありません。
しかし、使いやすい薬であることに変わりはなく、
ビギナーからベテランまで幅広い精神科医に愛用されている薬です。

特にドグマチールの50mgは精神科のみならず、内科・消化器科・耳鼻科など
幅広く用いられてます。デパス同様、日本の医師好みの薬なのです。

…でも規格多すぎ。もうドグマチールカプセルはいらねーだろ。
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by haya by hayanoya | 2007-04-03 15:27 | ちびまる向ちゃんトピ | Comments(19)
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Commented by 軍医中尉 at 2008-01-04 06:11 x
こういうミーハーキャラとも一度はお付き合いしたいものです(怖いもの見たさでw)。それなりの可愛さは十分に理解できますので^^
クスリとしてみれば消化器領域でももはや過去のクスリになりかかっている印象です。長期に漫然と入っていることも多いので、他でもコメントしたように錐体外路症状は意外と見落とされやすいと思います。自分としては見つけ次第、ガスター(10)、セルベックス、ガスモチン、ムコスタ、ケルナック(古すぎ?)等々に切り替えるようにしてます。ごめんね、まち^^;
Commented by hayanoya at 2008-01-04 20:31
うぅ、ウチの内科医は大好きです>スルピリド
ガスモチン、ガナトンと同じくらいよく処方されますね。
セルベックスやムコスタをあまり信用しておられないようです。

EPSは多様な症状となって出てくるので、確かに見過ごされそうですね。
以前の病院のDrは、「EPSは抗コリンで叩けるから古典的抗精神病薬の方が
使いやすい、代謝異常を起こす新薬は使いづらい」と豪快なことを言っておられました。
Commented by 軍医中尉 at 2008-01-05 06:01 x
まあ、内科医にとって薬剤はメスですから切れない道具はいらんということなのかも知れませんね。
自分の場合、セルベックスやムコスタは外科処置後の抗生剤のお供になりがちなので、とりあえず出しとくかという漫然投与だと言われればそうかも;;
これには刷り込みがあって、外科修行時代にケフレックスを単独で出したところ、部長から「お前、自分で飲んでみろ!胃がムカムカしてたまらんぞ。患者のことを少しは考えろ」と人非人のように怒られたのトラウマになってまして・・
医師は修行時代に憶え込まされたことがなかなか抜けない人種なので、MRさんたちはあんなに懸命にアプローチしてくるんでしょうね。
その豪快さがベテランの味、'He knows what he's doing.'ということでしょうね。そういうの好きだなあww
結局、すべてではないにしても、代謝物の行く末、作用点や機序がはっきりしているくすりのほうが安心ということだと思います(たとえ治療域が狭くても)。自分的にはそんなわけで、たとえば高脂血症にはスタチンよりもフィブラートを第一選択としています(代謝阻害されたアブラってどこいっちゃうの?)。脱線ご容赦;;
Commented by 軍医中尉 at 2008-01-05 06:03 x
訂正:ケフレックスじゃなくてケフラールでした。いずれにしても今は昔・・^^;
Commented by hayanoya at 2008-01-06 00:20
たとえ副作用リスクが高い薬でも、それがコントローラブルであるなら積極的に
活用していくのは、腕のいい医師の条件の一つなのかもしれません。
安い古典薬を多用して、新薬と同等以上の治癒効果をあげる…というのは
私の尊敬する医師像でもあります。
最も私は薬屋なので、新しい機序を備えた薬というのも大好きですが(笑)

しかし最近は副作用を減らしたことがウリの、安全性の高い薬ばかりが発売されており、
薬効自体は古典薬からあまり進化してないような気がします。
それで薬価が跳ね上がるというのは、どうにも納得しがたいですね。
…セレコックスとかクラリチンとかプラビックスとか。

ケフレックスやケフラールは、もう一部の歯医者様の処方箋でしか
お目にかかりませんね…第3世代セフェムが乱用されている昨今では、
一周回って著効するかも?
Commented by 軍医中尉 at 2008-01-06 02:57 x
クラリチンはわが国への導入は抗ア剤としてはしんがりで、ファイザーとしては満を持したといったところだったのでしょう。待たされたわれわれもかなり期待したのでしたが・・・はっきり言って、アレジオン、エバステル、アレグラのほうが手ごたえのあるクスリたちです。プラビックスはチクロピジンの副作用ゆえの代替品なので理解できなくもないのですがね。
ケフラールはどうかわかりませんが、ユナシンは変なセフェムより信頼してます。
ところで、antibioticaは外用こそ選択肢がほとんどありません。一周したといえば、RVGointのせいですっかり効かなくなったGMに替わりクロマイが効くようになってきましたが、内緒です。GMはフシジン酸と混合するとスペクトルをカバーし合うという説があるので最近はそんな面倒も薬剤師さんに押し付けています。
Commented by hayanoya at 2008-01-07 00:44
パナルジンでアレルギーが出る人はプラビックスでも出るのでは…
構造式ほとんど同じだし…。実際どちらでも発疹出た患者様もおられますし…
TTPや無顆粒球症がアレルギー反応ではないのなら、まだ納得いくんですが、
それでも4倍の薬価になる程の薬とは思えないんですよね…。

GM+フシジンMix処方は初めて聞きました。というより、外用の抗生剤でも
耐性菌が問題になっていることに驚きました…。たしかにRVGOは圧倒的なシェアだし、
GMは市販もされてるから、耐性菌できてもおかしくはないですね…。
クロマイはもう膣錠しかお目にかかったことはないです。だからこそ効くのでしょうか。
高い金かけて複雑な形状の抗生剤を発見するのが虚しくなってきますね(笑)
Commented by 軍医中尉 at 2008-01-10 12:25 x
 失礼しました。テクニカルなことを発言するのに(少なくともこういった公開の場では)出典を明示するのは最低限のマナーですね。
 GM+フシジンはしばらく前の日本医師会雑誌の皮膚科特集の最後の方に載ってました。確か聖路加か逓信病院の女医さん(部長?)だったと思います。今手元にありませんのでまた詳しく調べてみます。
 クロマイは私大御三家のひとつの前教授(自分の師匠です・・あんまり特定すると身元が割れるので・・)との雑談の中で出てきた話題です。いずれも教科書には載らないホット(というより冷めてない程度^^)な話です。教科書の話は鉄板かもしれませんが、冷めたというより腐りかけのものなのはそれぞれの分野の実務者なら誰でも解る事ですよね。

Commented by 軍医中尉 at 2008-01-10 12:32 x
またまた失礼しました。パナルジンの話はMRさんの受け売りです。チクロピジンとクロピドグレルという一般名の違いが構造のかなりの変更を想像させたものですからコロッと騙されました(..;
オザグレルの近縁という理解をしたのですが・・ぐれてやる・・・・
Commented by hayanoya at 2008-01-10 22:29
わざわざ出典まで調べていただいて、大変恐縮です!ありがとうございました。
機会があればフシジン大好きな小児科医の先生にもお伝えしてみます♪
軟膏調剤加算も80点ゲ…ゲフゲフン。
そしてこのためにこれ以上貴重なお時間を割かれるのは申し訳なさすぎです…。
普段のブログに全くソース元を書いてない私としては身が千切れる思いです(滝汗)
どうかお気楽にコメントしてやってください。

医療知識というのは絶えずアップデートする必要がありますが、
特に抗生剤の分野ではそれが顕著ですね。「抗菌薬の考え方、使い方」
と言う本を愛用しているんですが、版が変わるごとに買い直さなければ
ならないのだろうか…。

プラビは1日力価が75mgなので、パナに較べれば曝露量の関係上
アレルギーが起こりにくいとは思います。1stとして使うのはアリかと。
しかし今のところ脳血管障害とPCI術後しか適応が取れてないので、
パナルジンほど広範囲には使いづらいみたいですね。

オザグレル…ベガをこないだ期限切れで90錠廃棄しました。高いのに…ぐれてやる…
Commented by 軍医中尉 at 2008-01-26 23:13 x
偶然出てきました^^v・・・ごぶさたです。以前お話ししたフシジン混合の文献です。自分が読んだのは「日本医師会雑誌」2005年3月15日号(133巻6号、集中講座「外用療法」)p.770です(執筆は関西医大の西島摂子助教授)。そこで引用されている原典は「日本皮膚科学会雑誌」1993;103:643-648ですが手元にないので更に出典があるのかどうかはわかりません。
そこには「・・ゲンタミシン軟膏とフシジン酸軟膏を併用した場合、ゲンタミシン軟膏単独外用時に出現したゲンタミシンの耐性菌は選択されず、フシジン酸軟膏単独外用時に出現したフシジン酸の高度耐性菌も選択されなかった・・」と書いてあります。
長文失礼しますた。
Commented by hayanoya at 2008-01-29 02:04
ありがとうございます!お手数をかけて誠に恐縮ですm(_ _)m
フシジンは耐性菌が出来るほどに使われてるんでしょうかね…ここで働くまで
ほとんどお目にかかったことのない抗生剤なんですが(汗

とびひや虫さされの終了と共に、小児皮膚科のメインは水疱瘡になってきました。
カチリ大活躍です。この水彩絵の具の臭いが何とも…。

日本医師会の会誌は面白そうですね。学術系はどんな分野でも興味を引かれます。
日本薬剤師会会誌は…なんというか、政治活動の宣伝以外もして下さい…。
Commented by みゆ at 2008-07-02 03:18 x
ちょっとお久です。

あのースルピリド出たんですけど、本当に太って困ってます。
朝100mg、夜100mgです。
いかがなものでしょうか???

今のところ、コレクション入り決定です。
Commented by hayanoya at 2008-07-03 22:04
コレクションに加えていただいてありがとうございますm(_ _)m

最近では、ドグマ100mg錠の処方は珍しくなりましたね。
50mgを2~3回/日出すくらいが通常の使われ方です。
また一般的に若い女性には、ドグマチールの副作用のデメリットが
出やすい様に思います。他にも色々クスリがあるので、
合っていないとご自分で感じるなら、医師に伝えてみては?
Commented by たかたん at 2010-11-27 03:34 x
心身症で内科から心療内科に回されて、
リフレックス15mgだけなのに強すぎて翌日眠すぎて4日めに断念し、
ドグマチール150mg/dayに変更後、3日程で躁転、
双極性って診断されました。
思い出深いお薬です。ははは。
Commented by hayanoya at 2010-11-30 15:16
たかたんさん、コメントありがとうございます。
まちはドパミンを直接叩くので、わりに躁転し易いかもしれませんね。
だから患者に人気があるようです。個人的にはSSRIよりも
使いやすいイメージがありますが、今現在の臨床評価はSSRIsに
くらべてどうなんでしょうかね?
Commented by S.Sorin at 2012-02-21 17:49 x
私の主治医はスルピリドも見直されつつあると言っていました。
私はSxRIでてきめんに吐き気が出てくるので、吐き気を抑える作用が強いスルピリドは痩せ型で太っても別にかまわんという人にはいいと思います(私がそのタイプです)というか元々が胃薬ですし。

ベンザミド系の薬の構造式を見て、共通する構造を取り出してノートにIUPACと共にベンザミドとは何を指すのか、とかやってました。化学系出身としては、そういうのをついやりたくなります。薬理より構造や歴史の方がやってて楽しいです。応用化学は中退したので、本格的に薬理をやりたいと思って薬学部を志望しています。
スルピリドは食欲が増進するので、消化器症状の強い人にもいいかもと思っています。選択的にD2を遮断するので、副作用も少なく、鎮静があんまり無く、比較的即効性なので、上手く使えばうつ病治療にはいいかも…と思います。
Commented by ああ、これだこれだ。 at 2013-07-27 05:50 x
どうも、このコメントで本日は最後にする苦乱兵衛佐です。
この薬って確か胃潰瘍とかの薬じゃなかったっけ・・・?
向精神薬としても使われてるんですかね?今度母から薬剤辞典借りて見てみます。

確かこの薬を見て、「・・・あれ?これって胃潰瘍の薬だよな?俺消化器弱いとはいえ潰瘍まではいっとらんぞ・・・?」と結構悩んだ経験が。(いや、もちろん説明は受けたんですが理解できなくて)
Commented by ああ、ごめん追記。 at 2013-07-27 05:57 x
鮠乃店長から見て、太りやすい丸向と痩せやすい丸向を教えていただければ幸いです。・・・リスパダール飲む前とエビリファイに切り替えた直後の体重の差、おおよそ8~10貫(kgでは言いたくないレベル)・・・いや、確かに利いたよ?効いたけどこりゃ酷いわ。
・・・あと、ルボックスはどうやら性欲を減衰させるようで。サインバルタに兵装転換してからかつての欲望が還ってきた感じです。(って、こんな下品な話題出していいのか俺)
同じSSRIでも全然違うんですねー。
・・・あと、家内在庫(デパス兵装転換前の大量の在庫)のあるレキソタンと処方箋のデパスを併用しているのはやっぱり拙いですかね?
いろいろ聞きたいことはありますがコメントはこの辺にしておきます。

追伸
SSRIって本当に効いてるんですかね?ヒーリーさんの意見が譫妄なのか告発なのか知りたいところながら高くて手が出せない次第
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