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向精神薬擬人化その6:ハルシオン
第6回。これもmixiに上げたやつの転載+修正。

f0133373_2226294.jpg一般名トリアゾラム。
規格は0.125と0.25。
愛称は「しおん」。

フードをかぶっていて表情が分かりづらい。
赤ワインと青いカクテルが大好きで、
常に酔っぱらっている。
口数は非常に少ないが、
たまに暴力的な台詞をつぶやく。

らな(ソラナックス)という妹が
いる。非常にお節介焼きな妹で、
しょっちゅう酒を取り上げられるので、
家にあまり帰りたがらない。
レンドルミンのるみと飲み友達。

そのどっしり動かない姿と、何を考えているか分からない表情のため、
よく大物扱いされるが、特に彼女に何も思うところはない。
いつも振り回されるのは周囲である。f0133373_2228145.jpg


ハルシオンのイメージキャラに
「シオンちゃん」というのがおり(→)、
その着ぐるみをかぶっている。
メインの色をファイザーカラーに
変更したため非常にペンギンぽく
なったが、ペンギン娘と呼ぶと
某少年誌のヒロインと一緒にするな!
と怒り出す(作者が)。




…以上、私のハルシオンに対する勝手なイメージ。

おそらくは日本で一番有名な睡眠薬でしょう。
金銀のド派手なシートに包まれた青いコートのニクイ奴。
金春の方がデラックスな感じなのに効果弱いんだよね。

実は、別に湿気や光に弱い訳じゃないんです。
オーバードーズしないよう、わざと取り出しづらい様に
してるんですね。こんなところにもハルシオンに対する
過剰な危険意識が現れている気がします。

ネーミングの由来は海カワセミ(Halcyon)@ギリシア神話。
夫を遭難で亡くしたことを嘆き、崖に身を投げた
ハルキュオネは羽根が生え、カワセミとなった。
女神ヘラは彼女に同情し、夫を生き返らせてカワセミに
変化させた。二人はカワセミとして幸せに暮らしたという。

ハルキュオネが卵を産む時は父親である風神アイオロスの
力により、海は凪に変わる。そんな穏やかな海の日々を
Halcyon Daysといい、そういう眠りを得られるようにとの
意味を込めて、Halcionと命名されたらしい。

神話的教養に溢れ響きも良い、実に秀逸なネーミングです。
グッドミンだとかミンザインだとか、小学生でも考えない
安直な名前を付ける日本メーカーは1万回反省すべきですね。

初登場は1979年とかなりの古株。発売当時は速効かつキレのよい
超短期型睡眠薬として、爆発的にヒットしました。
しかし、昔は適量が確定しておらず、海外では1mg錠などという
ものも存在しておりました。

ところが、ハルシオンは極めて安全域の狭い睡眠薬で、
4mgくらいから記憶喪失やら筋弛緩やら妄想やら、きな臭い副作用が
現れてきます。たったの4錠でこのような副作用が頻出するとして、
危険な睡眠薬として認識されるようになります。
1mg錠はその後、危険すぎると言うことで販売中止になりましたが、
しばらくは日本でも、0.5mg錠が販売されていました。

状況を決定的にしたのは、1991年にNewsweek誌がハルシオンの
危険性を特集して記事にしたことと、英国BBCがハルシオンの乱用を
取り上げてドキュメンタリー番組を制作したことです。

これに各国のマスコミが一斉反応し、「アルコールとの併用や、
ちょっとした過量服用で筋弛緩や記憶喪失を起こす、
性犯罪やダウナートリップに最適なドラッグ」として煽り立てました。
ほとんどの内容はかなり誇張されたものでしたが、
ハルシオンが恐怖の薬であると、諸国に認識させるには十分でした。

これを契機に英国をはじめ、多くの国がハルシオンの採用を中止し、
0.5mg錠は販売中止となりました。日本でも過敏に反応した所は多く、
第3種向精神薬でありながら別金庫で保管するという別格扱いを
していた病院まで出てきました。

ただ、日本全体としては、それほどハルシオンに厳しい処置は
取られなかったので、今でもなお超短期型睡眠薬の
代名詞であり続けています。

2000年にマイスリーが発売され、かなりのシェアを落としたものの、
マイスリーが苦手とする「不安を伴う入眠障害」に対しては、
いまだハルシオンの独壇場と言えるでしょう。

それだけにファイザーには、製品の円滑な供給を求めたいものです。
2007年4月現在、製造上のミスにより、ハルシオンの0.125mg錠は
市場から消え、その需要をジェネリック品によってまかなっております。
世界一の製薬メーカーにあるまじき大失態です。

昨年のワイパックスに続き、「またかよ!」と業界人は皆ぼやいてます。
案外、ジェネリックの普及はこんな所から促進されるのかもしれませんね。
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by haya by hayanoya | 2007-04-10 22:36 | ちびまる向ちゃんトピ | Comments(4)
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Commented by 軍医中尉 at 2008-01-03 19:52 x
ミンザイン・・・一万回反省;(ワロタ&禿しく同意ww。
医者になりたてのころ、当時はうpジョンだったかと記憶してますが、医局に宣伝に来たのを、「こんなとこで売るより○○(その地の歓楽街)の路上で売ったほうが実入りがいいぞ」などとからかっていたものです。超短時間作用型としては必要悪なんでしょうが、一般的なわりには自分はあまり近づきたくないクスリのひとつです。
Commented by hayanoya at 2008-01-04 00:08
病院勤めの頃、ジェネリック専門卸が営業に来て、カタログを見せて
もらったことがあります。ハルシオンのジェネリックなのに透明な
PTPシートに入っていて、有り難みがないなぁと思った記憶が。
アングラの市場でもジェネリックは扱わないでしょうね。やはり銀春であればこそ。

余談ですがその卸に「これ何のゾロ?」と聞いたところ、素で
「レンドルミンです」と答えられてしまいました(笑
「あーそう、レンドルミン…」と、思わず普通に流してしまいました。
当時はジェネリックなんて売る側もやる気なかったなぁ。2000年位の話です。
Commented by 精神科通い10年のにわか at 2011-11-03 00:37 x
はじめまして。
向精神薬系の知識は10年くらい前に発売された「薬ミシュラン」以来私の中では更新されていなかったので、非常に興味深くブログ拝見しております。
私は「銀ハル」しか処方されたことがないのですが、てっきりこれの上に「金ハル」はる超危ない奴がいるのかと思ってました。
なんのことはない。自分が一番危ないというのは精神科の待合室ではよくあることですww
Commented by 滅智蓮寺 熾 at 2014-02-24 08:20 x
私の漫画用ネタ帳には「ネムリグッスリ」という単語があります。
あまりにも誰でも思いつきそうなネタなので、今検索してみたら、
『伯母殺し』(リチャード・ハル 著、乾信一郎 訳)
という本の章題に使われていたことが判明しました。
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転載、2次使用等は好きにして頂いて構いませんが、その際ご一報いただけると嬉しいです。
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