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<   2013年 03月 ( 1 )   > この月の画像一覧
by haya
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おねがい・舞メモリィ
ちょっと古い記事ですが…

マイスリーで記憶力がアップするそうです。
眠剤は記憶を飛ばす!という固定観念が覆った!…のか?

睡眠薬を飲むと記憶力がアップ!!認知症等の治療にも期待:米大学研究

「脳内の海馬で睡眠紡錘波が記憶を構築していくメカニズムが明らかになり、
ゾルピデムがその作用を促す」というのが明らかになったそうで。

さっそく舞さんが眠りに入ったようです。
f0133373_2135265.jpg

胸は関係ないぜ?

睡眠紡錘波というのは、ノンレム睡眠のステージ2段階で現れる脳波の一種で、
脳が情報伝達の活動を行っている証とされています。記憶というのは一時的に
海馬にて保存され、睡眠紡錘波出現中に大脳新皮質に伝達されます。
大脳新皮質に送られた記憶は他の知識と関連づけられ、長期記憶になります。
従って勉強する際は完徹するよりも、睡眠時間を取ってノンレム睡眠に
手伝わせる方が効率が良いとされています。

しかし深い眠り、すなわちノンレム睡眠ステージ3~4に達すると、脳波は
だんだんとデルタ波と呼ばれるゆっくりした波に変化し、睡眠紡錘波は出なく
なります。従って健康的かどうかはさておき、単純に記憶力の増強という点を
考えるのであれば深い眠りでは無くステージ2段階の浅い睡眠時間をより増やす
事が有利であると言えます。

そこで登場するのがベンゾジアゼピン型睡眠薬です。一般にベンゾジ型睡眠薬は
睡眠の各ステージ構造を変化させるため、自然な眠りとは異なると良く批判の
対象となっています。しかし、ベンゾジ型睡眠薬は程度の差こそあれ、どれも
ステージ2の時間を増やすと言われており、記憶の構築には都合が良いのです!
紡錘波は視床ニューロンにおける抑制性シナプス後電位の増加によって発生する
と言われており、GABA系に作用するベンゾジはこの電位を強化することにより
紡錘波の発現頻度を増加、すなわちステージ2を増やすとされています。

もちろん、ベンゾジは一般に前向性健忘という服用後の記憶が途切れる副作用が
発現する事があるので、ベンゾジ飲んだ後勉強するのは全くの逆効果です。注意!
数あるベンゾジの中からゾルピデムが名指しされたのは、一番売れてるから…
という理由だけではおそらく無く、これが短時間型でありかつω1受容体
選択的であるからでしょう。

短時間型の方が良いのは分かりますね?どんだけ記憶力を増強したところで、
眠気がずっと残っていたら良いパフォーマンスを得られないのは明らかです。

ω1選択的が有利なのは…海馬のすぐ近くには扁桃核と呼ばれる部位が有り、
恐怖や不安といった感情を司っています。しかし扁桃核は同時に記憶の固定にも
関与しています。一般のベンゾジ薬はω1作動により鎮静を、ω2作動により
抗不安作用を示しますが、この抗不安作用は扁桃核の活動を抑制することにより
発現するため、同時に長期記憶形成を阻害する事を意味します。
ゾルピデムはこの点で、競合する短時間型睡眠薬であるベンゾジのハルシオンや、
非ベンゾジでもω1/ω2比の低いアモバンより記憶形成に有利であると言えます。

日本では発売されていませんが、ゾルピデムと似たような位置づけの睡眠薬に
ザレプロン(ソナタ)が存在します。ゾルピデムより更に半減期が短いと言われる
ザレプロンは、記憶固定という目的に対してより効果的であるかもしれません。

Z薬は睡眠を取るモノにあらず、S2強化によって記憶を強化するモノなのだ!
ブレーキは車を止めるモノではなく、荷重移動で車を曲げるためのモノだ!
と言われる位の衝撃的な発想の転換ですね。
この理論が正しいのかどうかはさておき(ヲイ)、単目的で作られた薬が別の方向に
応用されるというのは薬学の非常に面白いところだと思います。

抗生物質のクラリスロマイシンは既に多くの細菌に耐性を作られており、その
殺菌効果は今日あまり評価されていません。しかし細菌が病巣で作っている
バイオフィルムを破壊する、いわゆる「布団を引っぺがす」という独特の作用を
持っており、今でも主要な治療薬として耳鼻科の第一線で使われています。

ゾルピデム・(エス)ゾピクロン・ザレプロンはZ薬の名で新世代の睡眠薬として
絶賛活躍中ですが、今後より効果的な睡眠薬が開発されたとしても、その記憶
強化能力を認められ、生活改善薬として生き残るかもしれませんね。

結局何が言いたいかというと…そなた、はよう売ってくりゃれ。
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by haya by hayanoya | 2013-03-23 02:20 | クスリあれこれ | Comments(23)
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