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<   2014年 03月 ( 2 )   > この月の画像一覧
by haya
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3位じゃ駄目なんです!(続き)
前回の記事は結構反響がありました。さすがに飲んでる薬にダイレクトな影響
があると思うとみんな真剣になりますね。

一応4月からの精神科薬多剤投与規制ルールをおさらいしておきますと、

<原則>
●抗不安薬・睡眠薬は各2種まで。
●抗うつ薬・抗精神病薬は各3種まで。
●上記ルールから外れた場合、下記の例外を除いて診療報酬が減額される。
●6ヶ月の猶予期間を設け、ルール導入開始は2014年10月1日。

<例外>
●他医療機関からの転院患者は、ルール適応に6ヶ月猶予あり。
●薬の変更時に前の薬を一時的に併用する場合、3ヶ月猶予あり。
●抗うつ薬・抗精神病薬は1週間の以上の間隔を開けて臨時に短期投薬可能。
●熟練の精神科医であれば、抗うつ薬・抗精神病薬に限り多剤投与可能。


となっております。ぼちぼち全国の精神科にも浸透してきたと思われます。
前回は具体的に何が抗不安薬とか抗うつ薬と定義されてるのか書いておらず、
片手落ちだったので今回補足しておきます。

参考資料は非常に分かりにくいところにある厚労省HP 診療報酬改訂のお知らせ
の第3:関係法令等【省令、告示】
 →(2)-3:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
     (平成26年3月5日保医発0305第3号)
 →様式(医科)PDF
 →別紙36より。

エクセルファイルのものをわざわざjpg画像にして不便にし、 
ついでに日数制限とカテゴリ分類を追加してもっと見づらくしてみました。
(画像クリックで別ウィンドウに拡大)
f0133373_19310482.jpg
気分安定薬は今回の規制から外れており、どの疾患に対しても非常に使いやすく
なっております。ソフト双極性障害が増えてきた背景に合わせたのでしょうか。
ともあれ、リーマス・デパケン・テグレトール・ラミクタール・リボトリールの
5種は、今回一番の勝ち組と言えるかと思います。
特にリボトリールはベンゾジでありながら何の規制も無く、適応外で頻繁に
使われる事になるでしょう。りりぃ可愛いよりりぃ。

抗不安薬カテゴリは2種までの制限で、一番割を食ってるのはグランダキシン
でしょうか。エセベンゾジと言われ作用も弱いけど、一応自律神経失調症用薬
としてそれなりの存在価値があったものが一気に平凡化してしまいました。
不安が長期続く場合は大概SSRIが処方されるので、ベンゾジ長短またはベンゾジ
+その他の組み合わせで何とかセディールやハイゼットにも日の目があるかも
しれません。アタラックスは普通眠剤として使われるにも関わらず抗不安薬カテ
なので、超激戦の睡眠薬カテで競合しないラッキーな薬です。

問題の睡眠薬カテゴリは泥沼の消耗戦状態です。ベンゾジ長短、お守りのバルビ、
土台工事のロゼレムはそれぞれ需要があるのに選べるのは2種のみ。もう特定の
ヨメを選別するのは諦め、基本ロゼレムと頓服眠剤を2週間ごとに色々変えて
出して貰うのがいいのかもしれません。その方が耐性も付きにくいかも?
MSDからオレキシン系のスボレキサントが近々上市されるという噂があり、
これが更に戦線を引っかき回しそうな気がします。

抗うつ薬は3種までですが、三環系とSSRI/SNRIを併用することは普通ないので
全カテゴリで一番縛りがゆるいと思います。そのどっちか+レメロン+デジレル、
ドパミンが欲しければドグマチールorエビリファイ追加でしょうか。ドグマと
エビが別カテゴリにあるのは非常にありがたいですね。
そしてベタナミンにうつの適応が残っていることを今知った。
リタはあれだけ騒がれてうつ適応削除になったのに、こっちは忘れられてる(泣

抗精神病薬は多剤投与の温床になり易いカテゴリですが、心療内科レベルで
このカテをふんだんに使う事は考え難いし、精神科ならばもう多剤投与覚悟で
使うでしょうから、意外と問題にはならないような気がします。コントミン
換算値に注意しながら別系統の薬を組み合わせていく感じでしょうか。
鎮静系のコントミン・レボトミンは睡眠薬として使われるケースが増えるかも。

オランザピン以下は現在のくくりで非定型抗精神病薬と言われているものです。
ジプレキサ・セロクエル・エビリファイの御三家はもう抗精神病薬と言えるか
怪しいですね。医療費抑制を目的とするならこのカテゴリの薬を真っ先に
リストラしたいところですが、残念ながら統失の範囲を超えて一番良く使われて
おり、精神科薬の価格高騰による自立支援制度の存続が危ぶまれております。

という感じで、今回の多剤投与規制は役所が考えたにしては割と妥当なラインに
落ち着いているように思います。一番割を食うのは大量の睡眠薬を要求する
患者(たいてい自己負担無し)なので、これを減らす役には立つかも知れません。
今度は薬目的の複数医療機関同時受診が問題になるかも知れませんが、それは
また別の規制によって修正されていくことでしょう。

とりあえず今回勝ち組と思われる3名を描いてみました。負け組を描くのは
リストラされた時…でしょうかね(汗
f0133373_03104475.jpg

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by haya by hayanoya | 2014-03-21 03:16 | 怠惰な日常 | Trackback | Comments(90)
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3位じゃ駄目なんです!
定例薬価改正+消費税増税+診療報酬改正のトリプルアクセルで
日々胃を痛めている全国の薬屋さんはお元気でしょうか。
私は悩みすぎてピロリ治療のためにランサップ飲んでます。
唾液が苦い…。

まぁ薬局の苦労なんて医院には関係ないのですが、今回4月からの
医科用診療報酬改訂には精神科医にかなり影響しそうな文言が
追加されることになりました。

向精神薬の多剤処方は厳しく規制へ

抗不安薬・睡眠薬は各2種まで!
抗うつ薬・抗精神病薬は各3種まで!
それ以上使う医者は無能認定な。
半年やるから減らしとけ。


…おおざっぱに言えばこんな感じです。
かねてより多剤投与とか薬漬け治療とか批判があった精神科薬を
大幅に使用制限するよう指導が入ったわけです。他の内科薬とかは
こんな縛りないのにね。機械検査という客観的な指標の無い
精神科の弱点がここに来て出てきたわけですな。

※3/5:例外規定が追加されたので補足します。
(詳細は厚生労働省の診療報酬改定説明会資料(医科・本体)より確認できます)
以下に該当する場合は、多剤処方ペナルティの適応外とする。

●他の医療機関から転入してきた患者が、既に多剤投与されている場合
 →6ヶ月猶予
●薬剤を新規導入する際、以前の薬を一時的に併用する場合
 →3ヶ月猶予
●1週間以上の間隔を開けて臨時に短期(14回以内)投与する場合
 (※抗不安薬/睡眠薬は除く)
●精神科の経験を十分に有する医師が、やむを得ず多剤投与する場合
 (※抗不安薬/睡眠薬を除く。年一回地方厚生局に報告義務有り)

まぁぶっちゃけ処方できない訳では無いのですが、上記の
量を超えて処方するとかなりのペナルティを食らいます。
●処方料(院内処方):42点→20点
●薬剤料(院内処方):100%→80%
●処方箋料(院外処方):68点→30点
●精神科継続支援・指導料(精神科のみ):55点→ゼロ


院内処方をする医院の場合、単純に考えて22+55=770円/人の
収入を失います。おまけに患者に使った薬代の20%は回収
できません。こんなリスクを抱えてまで多剤処方をしたがる
医師はいないでしょう。自己負担の無い患者が睡眠薬を大量に
持って帰るという状況は激減しそうで喜ばしいことです。
「眠れへんねや!」とか薬局で叫ばれる気がしてゲンナリですが。

しかし睡眠薬を2種類までとなると、当然患者は強い薬を
求めたがるでしょう。その結果ベゲタミンやラボナのような
他の薬の効果を妨害する出来の悪い薬が蔓延するのではないか?
上限量の定まってない睡眠薬が多量に出されるのではないか?
一方で長期服用によって効果を現す、依存性の少ないセディールや
ロゼレムは駆逐されてしまうのではないか?という風に
抗不安薬・睡眠薬による治療が歪められないか気になるところです。

しかもこの書き方はそれぞれの薬の定義が曖昧で、解釈が
分かれそうな気がしますね。

デパスは抗不安薬?睡眠薬?抗うつ薬?
エビリファイは抗精神病薬?抗うつ薬?気分安定薬?
それとも他の薬があればデパスやエビリファイはそれ以外のカテゴリでOK?
眠剤として有用なレボトミン・デジレルも統失・抗うつにカウントされるん?
ハイゼットやアタPのような他の薬効を持つ抗不安薬・睡眠薬はどうなるの?
漢方は関係ないと言うことで良い?


この4月までの1ヶ月で定義が定まれば良いのですが、多分うやむやに
なったままなし崩し的に始まりそうな気がします。ただ今まで多剤投与
されてた患者からいきなり薬を抜くと悪影響が予想されるので、経過措置が
今年の10月まで設けられており、減薬の努力をするよう求められています。
つまりまだ半年の猶予があるので、多分解釈も定まるでしょう…定まるよな?

しかし同種の三環系抗うつ薬やベンゾジ数を制限するならともかく、薬理の
異なる薬を一緒くたにまとめるのはどうなのかね。血圧の薬とか5種類くらい
普通に飲むでしょ。イミノジベンジル系とかインドール系とか定型抗精神病薬の
中でも細かくカテゴライズされてるのはガン無視ですか。なんか乱暴な決め方の
様に思えます。
まぁリーマスやラミクタールのような繁用性の高い気分安定薬が
定義から外れているだけまだマシなのかもしれませんが。
→※ベテランの先生(臨床経験5年以上などの条件アリ)ならば、抗精神病薬と
抗うつ薬に限り多剤投与を認められたようなので、一部記事を削除します。


診療報酬の改正は、厚労省が案を出した後に識者たちのパブリックコメント
よって修正をかけていくものなのですが、そのパブコメの募集期間は
一月の一週間程度と非常に短く、しかもあまり宣伝されないのでほとんど
気づかれずに終わります。今回得られたコメントは1000人分程度でした。
それでも精神科薬の多剤投与制限に関しては最多の437件の意見が寄せられ、
うち354件が反対だったにも関わらず今回の結果に至りました。
パブコメの存在意義ェ…。

以下はそのパブコメの主な内容です。
●多剤処方する患者はそもそも治療抵抗性が高いからそうなってるのだ。
●多剤処方する患者ほど診断が難しいのに診断料を減らされる意味が不明。
●薬効や用量など薬の特性を考慮せず、薬剤数で規制する医学的根拠は?
●内科で精神科薬を多量に使っても診断料が減らないのは矛盾してる。
●患者の自己負担額を上げる方向で対応すべき。
●半年で減量は難しすぎる。せめて二年ないと軟着陸できない。






とまぁ多くの問題をはらんでいる今回の診療報酬改訂ですが、
このブログ的に最大の問題は上記のような事ではありません。

この改訂によって多くの薬がリストラされるのではないか?

と声を大にして言いたい。ただでさえ半分死んでるようなマイナーなベンゾジが
これ幸いとメーカーに製造打ち切り判断される可能性は大いにあり得ます。

折しもこの2月、塩野義によってウインタミンの製造打ち切りが発表されました。
かなりの精神科に入ってるはずの超有名な抗精神病薬ですが、年間売上は
5億以下と振るわず、同効薬に田辺のコントミンが存在することから判断された
ようです。現代精神薬理学の基礎を作り上げ、60年もの長きにわたり
存在意義を証明し続けたクロルプロマジンですらこの扱い。
セルシンの後雨後の竹の子のように出現したベンゾジ達が今後も生きながらえる
事が出来るか、非常に厳しいのではないかと思います。セダプランは始まりに
過ぎなかったのだ。メレックスは…レスミットは…メンドンは…。

あれ?無くなっても誰も気がつかない?(汗

f0133373_01062719.jpg


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by haya by hayanoya | 2014-03-02 01:25 | 怠惰な日常 | Trackback | Comments(27)
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