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<   2017年 01月 ( 2 )   > この月の画像一覧
by haya
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向精神薬擬人化外伝2:Phazepam
インフル今年は流行らんなぁ~と思ってた矢先に鬼流行!
イナビルが苦くて吐いたり泣いたりこぼしたり阿鼻叫喚な薬局模様の中、
ウィルスに塗れながらつつがなく仕事しております。

さて、昨年10月にエチゾラムが向精神薬として制定されたのは皆さんも記憶に
新しいとは思いますが、あの時規制されたのはデパスだけではありません。
エチゾラム、ゾピクロン、フェナゼパムです。

ゾピクロンはアモバンだからいいとして…フェナゼパムって何?
と、日本の薬剤師は誰もが思ったのではないでしょうか。
このフェナゼパム、日本では過去一度も発売されたことはありません。
1975年に旧ソ連で合成され、1978年から現在まで旧共産圏で
最も多く処方されたベンゾジアゼピン系抗不安薬の一つです。
ほとんどの抗不安薬が向精神薬規制されている中、輸入が可能だった
数少ない希少な薬でしたが、この度の規制でそれが不可能になりました。

今後手に入れられる可能性は限りなく低いので精神科的に重要ではないですが
昨年末ブログ読者の方からPhazepamの外箱(中身無し)をいただきまして、
せっかくなので擬人化させてみようと思い立ったのでございます。
刮目せよ!これがクレムリンに咲き誇ったベンゾジアゼピンだ!
f0133373_01323054.jpg
…すまねぇ、ロシア語はさっぱりなんで全く読めません(笑
製品名は「PHAZEPAM-ZN 1mg」だそうです。ZNは製造会社である
「ズダローヴィエ・ナロードゥ」社の略で、「人々の健康」と
いう意味だそうです。ズダローヴィエ単独だと「乾杯」になります。
ウォッカを飲む度に健康を祈るって、それヤバイ酒って認めてry

f0133373_01421690.jpgこのフェゼパムを擬人化させたのがこちら…ですが
これ初見で薬の擬人化と思う奴はいないのでは(汗

一般名はフェナゼパム。
商品名はフェゼパム?ファゼパム?
読み方があまり分かってませんがフェゼパムが一般的。

愛称はロシアっ娘らしく「パーミャ」ちゃんで。
学園生じゃないのでこの子もカタカナです。
パッケージが綺麗なグラデなのでそのままロシアっぽい
服に写し取りました。真ん中のは鉄板に見えますが一応
フェゼパムのPTPです。写真で見る限り地味なんです。

構造式的にレキソタンとよく似ているので、れきそとの対比で
銃を持たせました。ソ連といえばドラグノフですよね!(偏見
Cクラスのあせっとに続く暗殺系女子です。
筒先にはれきそのブロマイドが引っかけてあります。
-Brを持ってるBromideなので…というシャレ。

頭に乗せてる盆栽はフェナゼパムが何故かトルコあたりでBonsai Drugの通り名で
発売されてるのが由来です。大麻と混ぜて売ってるのか代替物として売ってるのか
知りませんが、非常に危険な物質という扱いをトルコでは受けているようです。

北の大地に順応するため無口。狙撃兵なので非常に辛抱強い。
伏射姿勢で60時間は芋砂できるが、ドラグノフの精度調整に苦労するので
ロックオンから狭叉して命中するまで最大4時間かかる。実戦には少し不向き。

学園発足当時は旧共産圏にいたためコネクションがなく、ソ連崩壊後もあまり
目を引く才能では無かったため学園への推挙も無かった。パーミャは日本とは
逆方向に歩み、コーカサスを抜けてトルコ方面で活躍する。

学園があらかたの抗不安妖精を管理下に置いたため、国内の一部の好事家は
未知の刺激を求めてパーミャを召還、「赤いれきそ」の名でその希少さを
称えた。度々れきそと比較されたためにパーミャもれきそに興味を覚える。
いつの日か邂逅(うちあい)を…と思っていたが2016年10月、異端の妖精として
国外永久追放が決まってしまい、その願いは果たせずに終わった。

…と適当書きましたが、飲んだこと無いし患者の評判も聞けないので薬としての
性能はさっぱり分かりません(笑 なので構造式から類推してみましょう。

フェナゼパムは古典的な1、4-ベンゾジアゼピンで、その構造はブロマゼパム
(レキソタン)によく似ています。上部構造は全く同じで、下に引っ付いてる
のがクロロベンゼン環かピリジン環かの違いです。どちらもジアゼパムの系譜
である2-ケト N-デスメチルジアゼパム系に属しますが、実は下がピリジン環に
なっているのはベンゾジアゼピンファミリーの中で唯一レキソタンのみなので、
この意味ではフェナゼパムの方が正統なジアゼパムの姉妹のように見えます。
f0133373_01342242.jpg
ベンゾジアゼピン環7位についている臭素(-Br)ですが、これは正直薬剤的に
強い官能基ではありません。ハロゲン内上位3種で比較すると、電気陰性度は
フッ素>塩素>臭素の順で、電気陰性度が強いと言うことは受容体に強く
結合するという事です。臭素は中途半端な結合力で、かつ分子量も大きいので
受容体に対する据わりが悪く、すぐに受容体と結合する機会を逃してしまいます。
レキソタン(2~5mg)が同じデスメチル体であるワイパックス(0.5~1mg)と較べて
高用量になっていたり、レンドルミンがほぼ同じ構造であるデパスに較べ弱い
薬であると言われるのはこういう理由によります。

従って写真のフェゼパムも、1mg錠ではほとんど効果が現れないのではないで
しょうか。一応下部ベンゼン環に塩素が付いてるのですが臭素のサイズが大きい
ので、受容体への結合性にはあまり寄与しないでしょう。実際フェナゼパムの
臨床力価は3~5mgくらいと言われています。

代謝の面ではどうでしょうか。フェナゼパムの代謝は大体他のベンゾジと同じ
経路をたどります。最初に3位にヒドロキシル基(-OH)が付き、それをフックと
してグルクロン酸が抱合し、水溶性物質となって排泄されます。この最初に
-OHが付くのに時間がかかるので、ベンゾジは一般的に半減期がかなり長いです。

フェゼパムの半減期は15~60時間と言われており、大体他のベンゾジと
合致しております。長い半減期を克服したベンゾジ系抗不安薬はレキソタン、
デパス(リーゼ)、ソラナックス、ワイパックスの5種しかありませんが、
それぞれ現在も強い人気をもつ主力抗不安薬となっていますね。

構造の似たようなレキソタン(約10時間)はどうして半減期が短いのでしょうか。
それはブロマゼパムに特徴的なピリジン環が影響していると考えられます。

ベンゾジアゼピンの代謝がが何故3位のヒドロキシル化から始まるかと言えば、
ベンゾジアゼピン構造で2位のケト基と4位の窒素の間の部分が一番極性が高い、
すなわち水に馴染みやすく、代謝酵素が-OHを植え付けやすいためです。
ではベンゼン環とピリジン環ではどちらが水に馴染みやすいかと言えば、
N原子の電子が余ってる分ピリジンの方が馴染みます。言い換えれば水をより
多く引きつけます。水が多いとどうなるか。代謝酵素による3-OH化より先に
加水分解によってベンゾジアゼピン構造が壊れてしまうのです。

この壊れたブロマゼパムはアミノブロモベンゾイルピリジン、ABBPと
言われており、もちろん抗不安活性はありません。ジアゼパムやメダゼパムでも
このような開裂は起こりますが、代謝物のほとんどが開裂物であるのは
ブロマゼパムの大きな特徴です。これが半減期の短い理由です。

ワイパックスは最初から3-OHがついていますし、デパスやソラナックスは
トリアゾール環という極性の高い環を付加することで別系統の代謝経路を
辿ります。ロシュ社が作った内服ベンゾジアゼピン8製品の中で短時間作用型は
レキソタンだけで、抗不安薬として特別に調整された薬という印象を受けますね。

と言うことで、フェナゼパムとブロマゼパムは構造式こそよく似ていますが
5mg飲めば効果はほぼ同じ、ただし抜けの良さは大幅に抑えられている薬で、
日本に導入する意義は低いと言えるでしょう。処方せん無しで輸入出来たのが
唯一のメリットでしたが、それも昨年で無くなりました。そもそも昨年までは
デパスが個人輸入出来ていたので、輸入薬の中でもランクの低い薬だったと
思われます。1975年に合成されたと言うことなので、ロシュがあらかた特許を
取ったベンゾジアゼピンから何とか新しい派生物を作ろうと苦心したのでしょう。
希少性は高いですが、規制される前も後もあまり乱用問題には影響しなさそう。

途中からなんかレキソタンの解説になってしまったような…
これで向精神薬擬人化その1の代わりになってくれたじゃろうか(待て
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by haya by hayanoya | 2017-01-30 02:08 | ちびまる向ちゃんトピ | Trackback | Comments(13)
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明けましておめでトフラニール。
今年こそはもう少し更新頻度を…(毎年の挨拶

昨年末のシンデレラフェスでSSR3枚同時という神引きを経験し、
デレステへのモチベが大幅に上昇しているhayaと申します。
もう石はデレフェス専用にしよう。

さて酉年です。トリと言えばトリサイクリックアンチデプレッサント、
略してTCA、三環系抗うつ薬ですよね!(えぇ…

今年は特にネタも無いので素直に三環系のお二人を描いてみました。
トフラニールのふらっと教授(上)とトリプタノールのとり乃准教授(下)です。
抗うつ薬Dクラスの担任・副担任ポジですがブログ上ではほとんど
取り上げてなかったので以後お見知りおきを。
f0133373_03131759.jpg
…と言っても、抗うつ薬ですら2種までしか使えないこの寒い時代で
彼女たちの出番はほとんど無いかも知れませんね…
SSRIにイマイチ反応が薄い場合はSNRIを試すことになってるのが
最近のセオリー。先月ようやくイフェクサーが長期投与解禁になったので
そろそろ擬人化を進めたい所なのですが…まぁイフェクサーの日本発売にも
20年くらいかかっているのでなかなか出ないのはある意味リアル(言い訳

さて、2017年の新薬展望は…

最近の製薬情況は完全に閉塞感が漂っており、武田やファイザーや第一三共など
一流製薬メーカーですらジェネリック開発にいそしまなければならない
情況です。一方で新薬はといえば完全にバイオ医薬品開発が主流で、我々の
ような場末の薬屋にはとても手の触れられない超高額の注射剤ばかり。
薬の価格帯が完全に二極化し、画期的な合成低分子医薬品を気軽にどの薬局でも
扱えた古き良き時代では無くなりつつあります。

とはいえ、認知症以外の精神科治療にバイオ医薬品が持ち込まれるのは当分先に
なるでしょうから、崩壊しそうな自立支援医療もしばらくは持ちこたえられそう
です。さしあたり各メーカーの有望な精神科薬開発状況を見てみましょう。

●まずは時価総額をアステラスに一時抜かれた勢いの無い武田。

LuAA21004 vortioxetine(TRINTELLIX) 大うつ病 P-Ⅲ

性感帯のような名前のボルチオキセチンですが、全然イッてくれません(申請に
米国販売は2014年1月であり、既に3年が経過しましたが日本ではまだ時間が
かかりそう。武田はそもそも精神科に弱いのであまり本腰入れてないのかも。
ルンドベックも素直に大塚に渡しておけばいいものを…。

●次は日本の大手先発メーカーで唯一ジェネリックに興味無いアステラス。

FK949E クエチアピン(セロクエル)徐放錠 双極うつ 申請中

こっちは2016年8月に申請されてますので、まともにいけば今年中には承認が
降りるのではないかと思います。アステラスは今や下半身薬メーカーのイメージ
ですが、旧藤沢スピリッツを奮起して欲しいですね。セロクエルの双極適応で
ようやく双極治療が世界に一歩追いつくところです。

●続いて特許失効によるエビリファイロスに怯える大塚。

OPC-34712 ブレクスピプラゾール(REXULTI) 統合失調症 申請中

エビリファイで時価総額3位まで成り上がっただけに、その特許失効ダメージは
他のメーカーの比ではありません。故にその姉妹分であるブレクスピプラゾール
は猛スピードで開発され、つい先日承認申請がなされました。なんとか日本で
エビリファイの特許が切れるまでに発売に漕ぎ着けたいところです。
ただ統合失調症にしか適応が無いと、当面は売上が期待出来なさそう。
以前ちょっと触れたアル中治療薬ナルメフェンは依然P-Ⅲ。

●バイオなんか手を出さねぇ!ウチは合成屋だ!と社長がカッコイイ塩野義。

S-877503 グアンファシン(INTUNIV) 小児ADHD 申請中

カッコイイ啖呵の割にはしょっちゅう自社販売品を他社に切り売りしている
チグハグな塩野義。ベンザリンもリスミーもベゲタミンも手放したのに
中枢領域はまだ開発中です。グアンファシンはもともと高血圧の薬だった
α2作動薬です。交感神経の過興奮を抑えるためADHDの衝動性に有効と
言われています。昨年1月に申請が挙がっており、通ればα2作動薬で日本初の
精神科適応を持つ薬になるため、個人的には最も期待している薬です。
承認が遅いのが少し気になるところ。
一部の人が待望しているリスデキサンフェタミンはいまだP-Ⅲです…。

●他社のAGを作る事も検討、と完全に下請け発言している弱気大日本住友。

SM-13496 ルラシドン(LATUDA) 統失/双極うつ P-Ⅲ

ボルチオ以上に全然開発が進まないラツーダ。米国ではそれなりの実績を
上げてるはずなのに、なんでこう日本では治験が失敗するのか。下手すると
中国の方が先に発売されるかも。統失ではロナセンと市場が被るので、
ロナセンの特許が切れるまでのんびり開発してるのでは?と邪推してます。

●人類を代表してBETA(アミロイド)と戦っている多国籍企業エーザイ。

E2006 lemborexant 不眠障害 P-Ⅲ

エーザイと言えば認知症・てんかん・ダイエット薬。大塚と互角以上に
豊富な中枢薬基盤を持ってます。アリセプトの栄光よもう一度。今のところ
日本でP-Ⅲまで進んでるのはレンボレキサントのみで、国産初のオレキシン
受容体阻害薬として期待がかかってます。フィコンパも双極に使えたらなぁ…

●シクレストのクソ苦さは製菓の技術でなんとかならないのか明治。

ME2112 ジプラシドン(GEODON) 統合失調症 P-Ⅲ

ジプラシドンはもともとファイザーの薬なのに何故か明治が開発中。おかげで
イフェクサーに続くタマが無いとファイザーが愚痴ってます。ファイザーから
独立したラクオリアはよっぽど古巣が嫌いなようで。明治はシクレストを
発売したばかりなのでこの開発も相当長引きそう。ラツーダとは構造式も
薬効も開発状況も似ていますが、双極適応がある分ラツーダの方が嬉しい。

●あらゆる分野に首を突っ込まないと気が済まないパイオニアリーダーMSD。

MK-8931 verubecestat アルツハイマー P-Ⅲ

初モノ大好きMSDなので、アルツハイマーに関してもBACE阻害剤という新薬を
開発中です。エーザイとガチに争ってる分野ですが、日本で先に発売する
可能性があるのはこっちか?アルツは不眠と比較にならない巨大な市場。
ベルソムラで負けたエーザイが、何とか巻き返してくれればいいのですが。

こうして見ると2017年に期待出来そうな精神科薬はセロクエル徐放錠と
レキサルティとインツニブくらいか。レキサルティとエビリファイの違いが
気になるところですね。あと早いところうつ適応取って欲しい。

精神科ジャンルは新薬開拓するより、しばらくは欧米で既に発売された薬を
日本に導入できるかどうかが発展の要となりそうです。
リリーもGSKも諦めずにがんばって欲しかったのだが…どうやらプロザックと
ウェルブトリンは絶望的なようで…(ノД`)
しかし日本のプラセボは本当に強いなぁ。プラセボを擬人化するか(錯乱

という感じで今年もよろしくお願いいたします。インフルは去年以上に
流行ってないので皆さんもいい年始スタートを切れたでしょうか。
では、祝日が土曜と被りまくりで地獄の2017年をがんばりましょう!
はぁ…連休明け…仕事行きたくねぇ…。
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by haya by hayanoya | 2017-01-10 03:46 | 怠惰な日常 | Trackback | Comments(14)
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