人気ブログランキング | 話題のタグを見る
トップ
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
以前の記事
タグ
ライフログ
検索
お気に入りブログ
Favorite Link
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧



向精神薬擬人化その16:エリミン
向精神薬擬人化その16:エリミン_f0133373_0574792.jpg一般名ニメタゼパム。
規格は3mgと5mg。
愛称は「えみり」。

本来の名は「えりみ」であり、
周りが言い間違えたりするたびに
「えみりーと呼ばないでっ!」
と修正していたのだが(ネタ古ぃよ)、

あまりに間違えられて
いい加減面倒臭くなったため、
自らえみりと名乗るようになったらしい。
結構大雑把な性格。

アルミ包装のためか、テカテカした服を好む傾向にあり、
ナイロンとかポリエステル製の蛍光服を良く着ている。
好きなブランドはバッテリーオーガニック。

クラブイベント大好きなアクティブ娘。
よくろひのと一緒に踊りに行く。
でもユーロビートとかハウス系が好きなろひのに対し、
えみりが好きなのはトランス系。ウネウネメネメネするのが
いいらしい。チルアウト用の薬のくせに。

イベントで全力を使い果たすせいか、学園では常にダルさ全開。
居眠りばかりでテストも満足に受けず。成績はかなり下位。
落ちこぼれ一歩手前で何とか踏みとどまっているようです。

ただ、競争意識の強い睡眠薬の連中において、誰とも分け隔て無く
接することが出来るのは、ろひのを除くと彼女だけなので、
担任であるベンザリンのべざり先生にとっては貴重な存在です。

また、べざり先生とろひのとえみりは同じ7-ニトロ系に属しており、
この3人は個人的な付き合いも大きいようです。

旧住友家の生まれなので、抗不安薬セディールのせでぃは腹違いの
妹に当たります。でも新しい系としてちやほやされ、色々物を買って
もらえるせでぃに較べ、えみりは早い段階で親に見放されており、
実家との仲は良くありません。クラブと学園ばかりに顔を出し、
滅多に家に帰らないのは、そういった事情があるようです。
そんなわけで、クラスも違うせでぃとは接点がほとんど無く、
互いに距離を置いています。

住友家は最近大日本家と合併し、せでぃとえみりにも
緑と白の新しい制服が支給されましたが、実家への反抗心で
えみりはそれに手を付けることなく、いまだに旧住友カラーである
白と水色のボーダー柄を身につけてます。

抗不安薬クラスにはもう一人、妹としてエリスパンのえりすが
います。えりすも早々に親から駄目出しされた子ですが、
こちらは何とか成績を上げようと頑張っており、
遊んでばかりのえみりにいい印象を持っていないようです。




「えみり」と書きすぎて、だんだんごっちゃになってきましたw
エミリン…じゃないエリミンは正直、精神科医療的にはさほど
評価の高くない睡眠薬です。

構造式的には、ニトラゼパム(ベンザリン)をメチル化しただけの
物質で、ロシュが特許を取っていない物質を隙間的に狙って
開発したイメージがあります。

販売は1977年。国内メーカーですら、武田がトリアゾロ系、
三共がオキサゾロ系、吉富がチエノジアゼピン系と、
新しいベンゾジアゼピンを開発しようと模索していた中で、
こういう何のひねりのない睡眠薬を発表した住友は、
ある意味度胸があるメーカーとも言えます。

その構造から、薬効もベンザリンに類似するものとされ、
ほとんど同一に扱っている本も多々あります。
ならば知名度と実績において圧倒的に勝っているベンザリンを
押しのけて、わざわざエリミンを使う必然性などありません。

販売当時ですらそんな状況です。優れた眠剤がそろっている
現在、流通量はかなり少ないものと思われます。大日本住友も
売り上げは公表しておらず、完全にその他薬扱いしています。

そんな駄目な薬をわざわざ取り上げたのは、この薬が何故か
アングラ系に人気があるためです。

偽造処方箋のサンプルを何回か見たことがありますが、
エリミンはリタリンと並んで、よく処方欄に書き込まれています。
何が彼らにとってそんなに良いのでしょうか。
いくつか理由を推定してみることにします。

エリミンの薬効における特徴は、図抜けた筋弛緩作用にあります。
カタログスペックによればベンザリンの4倍(速さも強さも)。
入眠作用は同じくらい(1~2時間)で発動しますが、エリミンの
筋弛緩作用は経口で30分、舌下なら10分くらいで現れます。

この眠気の弱い酩酊感がアルコールに似ており、手っ取り早く
キメたい場合に効果的です。騒いだり踊ったりしていれば
眠気も飛び、一晩マッタリした時間を過ごすことが出来ます。

口腔内で溶けやすく、ほろ苦くてほのかに甘いその味も、
舌下投与に都合がよいようです。
ベンザリンは苦みが後を引くので舌下には不向き。
筋弛緩作用だけならロヒプノールの方が強いでしょうが、
ロヒは眠気もかなり強いので、受け付けない人も多いでしょう。

更に、リタリンが切れる際、気分の急激な落ち込みを回避する
ための抗不安剤として用いることもあるようです。
筋弛緩作用と抗不安作用は相関関係にあるので、
前者の強いエリミンは強力な抗不安薬でもあります。
偽造処方箋で、リタリンと揃いで書かれる原因でしょう。
リタ併用で気分がアガる事もあるようですが、個人差だよなぁ。

また、エリミンの実物を見た人は分かると思いますが、この薬の
包装は実に毒々しい赤色をしており、非常に危険な薬に見えます。
よく「赤玉」と呼称されるとおり、この個性的なビジュアルが
エリミン人気に一役買っているのは間違いないと思います。

実際のエリミン錠は黄色5号による薄ピンク色をしており、
赤玉と呼ぶとベゲタミンAと紛らわしいような気もします。

まぁ色々書きましたが、実際の薬効は個人差による物がかなり
大きく、ぶっちゃけベンザリンでもロヒプノールでも効果は
余り変わらないような気がします。

エリミンのキモはやはりその外観によるインパクトでしょう。
出回っている量の少なさが更に希少性を生み出し、
実際の薬効以上に過大な評価を受けている感じがあります。

過大評価されるのはハルシオンと似てますね。そう言えば
ハルシオンも青玉と呼ばれてアルミシートに入っています。
赤玉・青玉とおさまりがよいので、この二つを並べて
ウットリするのは私だけではないはずですw

でもメンタルな薬、特に抗不安薬や睡眠薬において、
「プラセボ効果」というのはかなり重要な意味を持つ部分です。
乳糖だけでも、薬と信じれば半分近い人が眠れるのです。

眠剤を初めて飲む人に、ロヒとベンザリンとエリミンを
見せたら、ほとんどの人はエリミンが最強だと思うでしょう。
そう言う意味では、エリミンは実に良くできた薬ですね。

逆に言えば、他の眠剤はデザインに凝らなさすぎです。
擬人化する人の立場に立って考えて欲しいですよ!(無理だろ)
by haya by hayanoya | 2007-05-15 01:01 | ちびまる向ちゃんトピ
        TOPに戻る▲
        
このブログに置かれている薬の擬人化キャラの著作権は、haya が有するものとします。
転載、2次使用等は好きにして頂いて構いませんが、その際ご一報いただけると嬉しいです。
Copyright (C) 2006-2016 haya All rights reserved.