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睡眠と体圧センサとアクチグラフ
今回は薬と全然関係なさげな話です。
まぁ、薬局も医療機関として人々の健康増進に寄与すべし!と
厚労省からお達しが来ているので、薬局とは関係あるのかな?

血圧計や体脂肪計などの健康測定器メーカーである
タニタが、簡易型睡眠計測システム「SLPモニター」を開発したようです。

タニタが睡眠計測システムを開発、3年後には約5万円で家庭向けも

現在、睡眠の質・量を測定する手法にはポリソムノグラフィー
(PSG)と呼ばれる測定が一般的です。脳波や心電図、筋電図などを
元に、睡眠ステージ(覚醒、REM、NonREM S1~S4の六段階)を
判定する手法ですね。

しかし、この測定は色々なところにセンサーを貼り付ける必要が
あるし、また測定器具も高額で、専門の医療機関でなければ
設置すらされていないなど、気軽に利用するにはハードルが
非常に高いです。

タニタのSLPモニターは布団の下にセンサーマットを敷くだけで、
擬似的に睡眠ステージを判定することが出来るようです。

測定する数値は脈拍数、呼吸数、体の動きに限られるようですが、
タニタの発表によればPSGによる判定結果とかなり相関性の高い
結果が得られるとのこと。

発売日は7月25日。当面は企業用がメインのようで、値段も税込み
52万5000円!と手の出る値段ではありませんが、3年後には
5万円程度の一般家庭用を販売する予定のようです。これは結構
需要があるんじゃないかなぁ。薬局用にサンプルくれんかな(笑

まぁ睡眠時無呼吸症候群でもレストレスレッグ症候群でも
無い私に、睡眠ステージなど計る意味があるのかと言われると
正直無いんですが(汗)、一つだけ知りたい情報があります。

それは「寝起きのタイミング」です。



睡眠には周期があるとよく言われています。ステージ3~4の
深い眠りは睡眠直後から3時間以内にほぼ集中しており、
そのあとはステージ2以上のNonREM睡眠とREM睡眠を周期的に
繰り返した後、覚醒に至ります。

この周期の1サイクルが約90分なので、目覚ましをかけるときは
90分単位、すなわち4.5時間、6時間、7.5時間後にすれば寝覚めが
良い、と言う説が半ば常識化しつつありますね。

そして私は、その説にイマイチ納得がいっていない人間です(笑
約90分とは言うけど、個人差もあれば疲労度によっても変わって
くるだろう。6時間の睡眠でだるいときもあれば5時間の睡眠で
すっきりすることも実際ある。そもそも、6時間後にセットしても
寝つきが悪かったりしたら意味無くない?等と思うのです。

つまり人間の生理的変化を考慮に入れていない目覚まし時計に
快適な目覚めを期待するのはどだい無理、という結論です。

じゃぁ生理的変化をモニタリングして、覚醒準備の整った
REM睡眠時に起こしてくれる目覚ましがあればいいんじゃない?
うおやっべそれマジ欲しい、と会社に遅刻する度に思ってました、
昔はね。

そんなニーズに応えてくれるのが、アクチグラフ型目覚まし時計。
REM睡眠のような、浅い眠りの際に微弱な体の動きが増えることを
利用し、腕時計型の加速度センサによってこれを測定、
目的の時間に一番近い体動増加時間を見計らってアラームを
鳴らします。若干睡眠時間は減りますが、睡眠周期にあった覚醒を
することができ、布団から出る抵抗感が軽減されるはずです。

覚醒時付近では睡眠周期もかなり短くなっているので、7時に
セットしたのに5時50分に起こされた…という事態にはなりません。
大体セット時間より30分前までの間にアラームが鳴るようです。

今現在日本で流通しているのは、米国Innovative Sleep Solutions
社で開発されたSLEEPTRACKERと、オーストリアのinnovations &
trade gmbh社で開発されたaXboだけ。SLEEPTRACKERの方が早期に
発売されただけあって、国内販売代理店の他、東急ハンズなどでも
売っているようです。aXboはこの7月より発売のため、
現在は国内販売代理店のHPでのみ購入できます。

SLEEPTRACKERが完全なデジタル腕時計の形をしているのに対し、
aXboはセンサー内蔵リストバンドで、データを無線で置き時計型の
本体に飛ばす形になっています。

SLEEPTRACKERは日中も腕時計として使用できるのがウリですが、
電波補正が効かず他に機能もないものを腕時計として使うのは
ちょっとねぇ…。あと腕時計なので電池の交換が必要ですが、
これもそれ相応の業者に頼む必要があります。

入眠時間を設定したり、睡眠周期を計ることで睡眠の質を確認
出来たりと、データの扱いはaXboより上手なのですが、
PCとUSB接続出来ないので、ログの長期保存が出来ません。これは
ちょっと勿体ない気がしますね。

aXboは本体がバッテリー内蔵の置き時計で、充電に家庭用電源を
利用できるので、電池切れの心配はないです。(ただしセンサー部の
バッテリー寿命は約4年。有償にて交換とのこと)
またPCとUSB接続が
可能で、aXboの本家サイトから専用アプリをダウンロードして
センサの動きをPC上でモニタリングできます(全て英語/独語です)。
ログを貯めて過去のデータと比較することも可能(↓)。
睡眠と体圧センサとアクチグラフ_f0133373_21421468.jpg
但しこのデータを元に睡眠をスコアリングしてくれるわけでは
無いようです。なら余り意味のあるモニタリングじゃないかも。
電波時計機能はありませんが、専用アプリを通じてPCの内蔵時計と
同期できます。

国内販売直後と言うことで、英語と独語のマニュアルがそのまま
付属されてますが、SLEEPTRACKERに較べると直感的で分かりやすい
操作方法なので、A4のペラ紙一枚で書かれた日本語の簡単な
設定方法だけでも、特に迷うことはありません。

やたらとaXboの説明が具体的なのは、私が購入したからです(笑

両者の一番の違いは値段でしょう。SLEEPTRACKERは2万前後ですが、
aXboは4万近くします。機能面はほとんど同じなので、USB接続と
リストバンドの簡便さと電池に2万円の価値があるかどうかですね。
aXboを買ったあとにSLEEPTRACKERの存在を知った私の二の舞には
ならない方が良いです(T_T)

一応言っておくと、axbo販売代理店のサポートは非常に親切でした。
最初に送られてきたaXboが不良品だったので電話をかけたのですが、
その次の日にはもう代替品が送られてきました(^o^)
この対応は実に素晴らしいです。

あと、時計の性質上、どちらの製品にも二度寝防止のスヌーズ機能
が付属しておりません。「あと5分…」とか言ってるとえらいことに
なります。従来の目覚まし時計も捨てずにとっておいて、最終防衛
時間にセットしておいた方が良いかもね。

しかし、どちらも海外製品なので、今イチ信頼性に不安があります。
やはり工業立国ニッポンの国民である以上、国産品が欲しいところ
ですね。CEATEC JAPAN2006では、東芝が脈拍データも取り込める
ウェアラブル睡眠センサを発表しているようなので、これを応用
して是非作って欲しいです。

いやそれより、上記のタニタのSLPモニターにその機能を付ければ
いいじゃないか!脈拍、体動に加えて呼吸数もモニタリングすれば
より正確なREM睡眠時間が計れるはず。睡眠スコアも計れる
体圧センサ型目覚まし時計!5万なら絶対買う!7万でも買うぞ!
タニタ様是非商品化してください、お願いしますm(_ _)m
by haya by hayanoya | 2007-07-22 21:49 | 怠惰な日常
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