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向精神薬擬人化その22:モディオダール
いつのまにやらリタリンがえらいことになってますね…。
時事ネタ狙ったわけではないですが、ナルコつながりで
リタと関連の深い薬、モディオダールです。
向精神薬擬人化その22:モディオダール_f0133373_20384736.jpg
この薬はウチで扱っておらず、
擬人化は諦めていたんですが、
知り合いの某先輩より空箱と参考資料を頂いたため、
今回取り上げてみました。
ありがとう某先輩!m(_ _)m

向精神薬擬人化その22:モディオダール_f0133373_20411969.jpg一般名はモダフィニル。
規格は100mg錠のみ。

モディオダールの外箱は、
白・青・赤・黄という
見事なまでのガンダムカラー。

従って、今回はMS少女(連邦系)の
パチモンっぽいデザインという
コンセプトと致しました。
ガンガルとかそういう感じの。

型番はNF-152「モディオダール」。第一級戦闘種であるりたを
打倒すべく、フランスのラフォン博士が執念で開発したサイバノイド。
外見も微妙に、りたに似せてある。

モディオダール MODIODAL は、 Mono-Objective Dopamine
Independent Only Diencephalon Activator Leading drug
(単目的型ドパミン系非依存性間脳限定活性化模範薬物)
の略語で、りたを強く意識した名称と言える。学園内では
一般に「もでぃ」とか「もだ」とか呼ばれている様子。

頭頂高/0.013m~1.6m、重量/0.1g~72kg(武装含む)
ジェネレータ出力/100nw~100kw
装甲主材/結晶セルロース/ステアリン酸マグネシウム複合材
兵装/4銃身3.7mmガトリング砲×1
     PTP複合リアクティブディフェンスシールド×1
     ヒート剣(シールドに内蔵)×1

1976年、仏ラフォン研にて研究開始、94年ロールアウト。
その後、セファロンエレクトロニクス社により大々的に売り出され、
国内の戦力増大を謀るアルフレッサインダストリィと田辺重工が
共同でセ社よりライセンスを購入し、学園内戦線に投入した。
第一級戦闘種として優秀な戦闘力を誇るが、業界最高クラスの
メンテナンスコストの為、学園内の勢力図を覆すには至っていない。

田辺のマークってガトリングっぽく見えね?」という馬鹿げた
妄想をしたばっかりに、こんな面倒くさい武装を付けなければ
ならなくなりました。4コマ登場時は武装解除されてるかもwww

メカなので感情発露は必要最低限にしかされません。
密かにロボット系ツンデレらしいのですが、デレる対象が
存在しない学園では無駄極まりない設計と言えるでしょう。

学園内では現在最も新しい生徒であり、絶えず専門の
メカニックチームを引き連れています。
形式的に学園の試験に参加してデータを蓄積していますが、
それ以外の学園イベントには全く参加していません。

まだ試験運用段階ということもありますが、馬鹿高い運用コストや
冗長な経験値の加算によるバグの増加を恐れているメーカーが、
学園での活動を大幅に制限しているようです。

その結果、強力な戦闘力を持ちながら、終生のライバルである
りたとの直接対決には未だ至っておりません。

セファロンエレクトロニクス社には姉妹機としてヌヴィジル、
プロトタイプとしてオルミフォンが存在しますが、
学園に移籍する可能性はかなり低いようです。



モディオダールは1994年、フランスラフォン社より販売されました。
商品名はモダフィニルから来ていると思われますが、詳細不明。
上記の「単目的型云々」の略語は完全に出鱈目です(笑

同社の精神賦活薬アドラフィニルから水酸基を一つ取った構造で、
アドラフィニルの肝臓毒性が大幅に軽減されています。

米国で99年に発売されるや、ナルコレプシー治療薬として瞬く間に
売り上げを伸ばし、年間5億ドル以上のセールスを獲得しました。
米国でナルコレプシーと認定されている患者は10万人以上と
言われており、モダフィニルの9割は米国で消費されています。
ナルコレプシー関連団体にとっては、米国商品名「プロビジル」の
方が、モディオダールより有名かもしれません。

日本では2000年よりアルフレッサファーマ社による臨床試験が
始められ、05年に製造承認申請、07年1月承認、同年3月より
ナルコレプシー治療薬として販売開始されました。

モディオダールの薬理作用の詳細はよく分かっていません。
試験管内の細胞レベルにおける、モノアミン受容体への
薬力学的作用はほとんど認められておらず、
メチルフェニデートやアンフェタミン等の賦活薬とは別種の
作用を持っていることが推察されています。

メーカーの主張によれば、人の覚醒系は2系統あるそうです。
1) 脳幹→大脳皮質に投射する脳幹網様体賦活系(ドパミン中心)
2) 視床下部→大脳皮質に投射する覚醒中枢(ヒスタミン中心)

リタリンはドパミンの放出を促す薬なので、1)の薬と言えます。
この覚醒系は、覚醒作用以外にも自発運動や交感神経系の賦活
といった、ヒト中枢神経を全て興奮させる経路です。特に側坐核へ
投射する経路は、エヴァで一気に有名になった「A10神経」で
あり、報酬中枢とよばれる部位が存在し、ここへの刺激は
多幸感を引き起こし、精神依存を形成する原因になり得ます。

一方、2)の経路はほとんどヒトの覚醒にしか関与しません。
ヒトの視床下部には睡眠中枢と覚醒中枢が拮抗する形で
存在しており、モディオダールはそのバランスを覚醒側に傾ける
薬と言われています。中枢全体ではなく覚醒中枢のみを活性化する
ことで、リタリンの副作用である依存、リバウンド、耐性、動悸や
疲労、下痢などを軽減することが出来ると考えられています。

しかし、その活性機序がよく分かっていません。睡眠中枢のGABAを
下げるとか、NMDAを上げるとか、ノルアドレナリンレベルにも作用
するとか、オレキシン系にも関与するだとか色々言われてますが、
それだけ仮説が氾濫する事自体、よく分かってない証拠と言えます。

薬物動態学的には優秀な薬で、1日1回の反復投与で有効血中濃度を
維持することが出来ます。食事や腎・肝クリアランスの変化に影響
されず、活性代謝物も存在しません。内服と静注によるAUCの差は
無く、肝初回通過効果もほぼ無いと言えるでしょう。
リタのようにスニッフや直腸投与される意味も余りなさそうです。

日本でナルコレプシーと認定されている患者は、2002年の調査では
2000人程度と、米国に較べてかなり開きがあります。発生確率は
0.1~0.3%と言われており、潜在患者が多数いるものと思われます。

現在、モディオダールはナルコレプシーにしか適応を取得して
おりません。つまり全国でもモディオダールによる治療を受けて
いる患者は相当少ないと予想されます。また乱用されるリタリンの
二の舞を避けるため、メーカー側がかなり厳格に出荷を管理して
いるようです。適応外の治療に用いようとすれば自費診療となり、
診察費を含めると個人輸入時代と余り変わらない出費になるかも。

米国では睡眠時無呼吸症候群(SAS)の適応が認められています。
そのため、SASやADHDへの適応拡大をアルフレッサも考えては
いるようですが、しばらくはこの不便な時代が続くようです。

一応新薬なので、現在は2週間までの投与日数制限が定められて
います。通常の薬は1年経てばこの制限が撤廃されます。向精神薬
ということを踏まえると30日まで可能と言ったところでしょうか。
ところがメーカーに確認したところ、日数制限解除は今のところ
考えてないとのこと。「関連団体の強い要請があれば考慮します」
ということなので、2週間毎の診察が煩わしいという方は
その旨をメーカーに強く訴えるべきかと思います。

リタ処方を乱発するバカ医者と乱用するバカ患者、
そしてリタをさも危険な覚醒剤のように囃し立てるバカマスコミに
より、安くて効果的な薬であるリタリンは、セデス・ダンリッチと
同じく、消えゆく運命にあるのかもしれません。

セデスの後にトリプタン、ダンリッチの後に第3世代抗ヒス薬と、
代用となる薬は、薬価が高いものばかりです。
リタリンが消えた後に残るのが、モディオダール・ストラテラ・
コンサータと高い薬ばかりになるのであれば、
医療費抑制などと言うお題目も、実に虚しいことに思われますね。
by haya by hayanoya | 2007-09-24 20:53 | ちびまる向ちゃんトピ

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