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ちびまる向ちゃん(100)
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昔、私がハマっていた小説に「銀河英雄伝説」というのがあります。
何百年後という世界を扱っている以上、ワープとか光線銃とかが 当たり前のように出てくるわけですが、その世界で私が一番 欲しいと思った技術は「タンク・ベッド」でした。 外部刺激から完全に隔離されたアイソレーションタンクに浸かって 1時間ボーッとしているだけで、8時間の熟眠に匹敵する リラクゼーション効果を得られるタンクです。 戦術という概念を根底から覆せる画期的な技術です。ヤン艦隊が 圧倒的な帝国軍兵力を前にして常に最高水準の艦隊運用をこなせた のは、このタンクの存在が大きいかと思われます。 こんなのあるなら、睡眠薬で朦朧とするなんて失態は避けられた のではないでしょうか、ヤン提督? 東京で似たようなものに浸かった記憶はあるんですが、目が 痛いわ肩凝るわで熟眠どころかリラックスすらできませんでした…。 …そんな事を思い出させたのが、この記事です。 吸い込むだけで睡眠の代わりになる薬を開発中 -GIGAZINE 35時間無睡眠のサルも元気に――脳内ホルモンを鼻内にスプレー -livedoorニュース(邦訳) オレキシンを点鼻形式で吸い込むだけで、脳が覚醒状態に! カフェインやアンフェタミンと違って安全! 米国国防総省がスポンサー! 正直かなり胡散臭いです(笑 でもこんな話は大好きです。 しかし話の種になってるオレキシンとは、一体何なんでしょうね? …ということでちょっと調べてみました。 食欲を抑える物質として、ダイエット関連で一時期話題になった オレキシンは、覚醒と睡眠のバランスを司る物質で、 アミノ酸が数十種繋がったペプチド構造をしています。 ペプチド自体が薬理作用を持つ、「生理活性ペプチド」の一つです。 生理活性ペプチドと言えば、アンジオテンシンとかが有名ですね。 似たようなペプチドは脳の中にゴロゴロしているので、どれが どういう活性を持っているか、物質側から調べることは不可能です。 オレキシンは先に受容体を発見し、それに引っ付くペプチドを探す という方法で1998年に同定されました。発見者は何と日本人です。 覚醒系の物質と言えばモノアミン、睡眠系の物質といえばGABA ですが、オレキシン神経はこれらの物質の上流に位置します。 脳内の視床下部という部位では、覚醒中枢と睡眠中枢が せめぎあっているという事をモディオダールの時にちょっと 触れました。その二つの中枢はどちらも強力なため、放っておくと 覚醒と睡眠が交互に襲ってくる状態になります。 オレキシンはこのバランスを覚醒側に傾ける働きをします。 具体的にはヒスタミン神経のある視床下部-結節乳頭核を 活性化させます。オレキシンの存在によって、我々は昼間に 起きていられるわけです。 オレキシンが不足すると、日中でも絶えず強い眠気に襲われます。 これがいわゆるナルコレプシーと呼ばれる病気です。 ナルコレプシー患者のほとんどは、オレキシン神経が機能を失って しまっています。かつてはリタリン欲しさにナルコレプシーを 詐称するなんて事があったようですが、睡眠相ポリグラフを見れば 一発で判定できるので、相手がよほどのヤブでなければ 成功率は低かったと思われます。 オレキシンが無くなると眠くなるのは分かった。じゃぁ増やすと どうなのか?というのが今回の実験です。 30~36時間睡眠を奪われたサルにオレキシンを点鼻投与して 認知テストを行ったところ、プラセボ群では重度の成績低下を 示したのに対し、オレキシン群は普通のサルと同じくらいの成績を 修めたとのことです。 もし人に応用できればそれこそアンフェタミンクラスの覚醒剤に 成りうるので、元記事でも触れてますが日本のプログラマー超涙目w なんて事もありえますね。 しかも一瞬で済む分、タンクベッドよりもよほど効率的と言えそうです。 しかし所詮サルでの実験なので、人でも同様の効果があるかは 謎だし、さらにペプチドという構造上脳血液関門を通過するために かなりの製剤的技巧を凝らす必要がありそうです。 そして出来たとしても日本じゃまず認可されそうにないですね(涙 面白い物質ですが、やはり筋疲労回復や記憶のデフラグなどの 体のメンテナンス上、睡眠というものを完全に無くすことは 出来ないかもしれません。睡眠の代わりになる薬、とはちと大げさ。 しかし睡眠時間の圧縮なら…点鼻スプレーにタイマーをセットして 3時間後に鼻腔に放出するとか…毎日くしゃみではじまる生活。 正直かなりイヤです。やるとすれば3~4時間後に効果の出始める 徐放性内服錠でしょう。まぁ普通に飲むと肝臓で分解されるからこその 点鼻形式なんでしょうけどね。 「睡眠時間を削るなど馬鹿げている」と、当のシーゲル先生は仰って ますが、1日の有効時間を増やしたいと熱望する人は私だけではないはず。 あぁ…脳内物質を自分でコントロールできる電脳が欲しい。 |





